いよいよ梅雨入り。(東北はまだですが)一時の暑さから解放された感じで夏までの小休止と言ったところでしょうか。そんな中、三男坊の熱が一週間近く下がらず夫婦疲労困憊でなんとか乗り切った今日このころ。

皆さんこんにちは。
八戸市出身の卓球指導者沼田です。→プロフィール

前回のラバーの選び方のポイントに続き、今回はラケットの選び方のポイントについて見ていきたいと思います。今はシェークハンド全盛の時代になっていますので今日はシェークハンドに限定して見ていきたいと思います。

1、ラケットの種類ってどんなものがあるの?

ラケットといえどラバー同様種類は様々あります。合わせる枚数(5枚合板・7枚合板など)も違えば材質(カーボンなどの特殊素材や木材単体など)も違います。グリップの形状(フレア・ストレートなども)も違えばラケットの厚さも違います。
一般的にラケットの板が厚かったりカーボンなどの特殊素材が入るなどした場合は高反発(弾みがいい)仕様になります。逆に板が薄い、特殊素材が入っていない、木材のみの合板などの場合は低反発(弾みが悪い)仕様となります。
プラスチックボールに変わってからは飛距離が出なくなった為、特殊素材入りのラケットを選ぶ選手が増えていますが自分のプレースタイルや目的に合ったラケットを選択していくことが大事になります。

各メーカーのカタログにはラケットの性能について数値化したものやグラフにしたものが載っていますのでチェックしてみましょう。

ラケット基礎知識
参照:ニッタクカタログ
ニッタクの性能相対表
参照:ニッタクカタログ

2、打球感を大切にしよう!!

ラケットを選択する参考材料として打球感があります。最近の言葉でいうとフィーリングとでも言いましょうか。トップ選手はこの打球感を非常に大事にしておりラケットを選ぶときの最優先すべき項目に成り得ます。

打球感と一言で言っても人それぞれ感覚や受け取り方は違いますが表現として使われるのは「ボールを掴む感じ」「打つ瞬間の一気に飛んでいく感じ」「台上技術やブロック時の勢いを吸収する感じ」などが挙げられます。

高反発(弾みの良い)のラケットの場合はラケットに当たった瞬間ボールが飛んで行ってしまうのでそこまで手に感触が伝わらず打球感をあまり感じることができません。反対に木材のみのラケットのような低反発(弾まない)のラケットは振動が手に伝わり、俗に言う「食い込む」感じがし、掴む打球感を感じることができます。どちらが良いということではありませんが自分なりの感覚を持ちその感覚を大きく損なわないラケットを選ぶべきです。新しいラケットに替えた時にコントロールがしにくい、ボールの軌道が大きく違うなどと感じた場合はこれまでの自分の打球感覚と大きくかけ離れている可能性があり、微調整が難しくなりプレーにリスクを伴いますので慎重に選択する必要があります。

3、スランプやプレースタイルに迷ったときは思い切って替えてみる

ラケットはフォームやプレーにも大きく影響を与えます。これまでのプレースタイルを変えたいとか、フォームを変えたい、試合で思うような結果がでない選手などは思い切ってこれまでと違うタイプのラケットを使ってみる事も大切です。それにより違う発見があったり、新しい発想が生まれたりということも私の経験上あります。
高反発のラケットを使うとボールに飛距離が出ますので必然的に平行スイングになります。平行スイングになるということはボールが弧線を描くというよりは直線的な軌道になるので安定感に不安が残りますが鋭い打球になります。低反発のラケットの場合はボールが食い込みやすい影響で飛距離が出ず相手コートにボールが浅く入る為、威力での勝負は難しくなりますがコントロールがしやすく安定志向と言えます。
ボールに威力を出したい選手、スピードボールを打ちたい選手などは高反発のラケット、反対に安定重視、凡ミスを減らしたいなどの選手は低反発を選ぶのがいいでしょう。


これまでラケットを選ぶ際に参考した方がいい情報を書いてきましたがやはり一番大事なのは自分のプレースタイルにあったものを選ぶということです。
卓球は陸上や水泳のように体一つで勝負するではなくラケットという一つの用具を用いて試合をします。ラケットで勝敗が決まると言っても過言ではないのです。
ラケットを選ぶ事に時間を取られ練習時間が確保できないというのは問題ですが、それでもしっかりと自分で考え「このラケットで俺は戦うんだ」というラケットとの信頼関係を築いてプレーしたいものです。

【番外編】私のラケットの使用履歴を少し紹介します。

・マダッシュ(バタフライ/廃番)
・コルベル(バタフライ/廃番)
・プリモラッツ(バタフライ/廃番)
・プリモラッツカーボン(バタフライ/廃番)
・孔令輝(バタフライ/廃番)
・ビスカリア(バタフライ)
・ティモボルスピリット(バタフライ/廃番)
・ペルジール(バタフライ/廃番)
・アバロックス(ニッタク/廃番)
・オールラウンドクラシック(STIGA)
ルデアック(ニッタク)
ルデアックパワー(ニッタク)
・ルデアックフリート(ニッタク/廃番)
アコースティック(ニッタク)
テナー(ニッタク)
バーウェル(ニッタク)
バーウェルフリート(ニッタク)
・キョウヒョウ王3(ニッタクカタログ製品外)
馬龍カーボン2

思い出せるだけでこれだけなのでけっこういろいろなラケットを使ってきたなと今更ながら感じます。

私の場合はバック面に表ソフトを貼っていた時期もあるので本当に様々なラケットを試しました。社会人の途中からはラケットの種類は変えず同じものを5・6年使ったでしょうか。ラバーに関しては自分の技術やパワーがついてきたらいろいろ試してもいいと思いますがラケットを安易に変えると打球感覚が変わりまたゼロから慣れる感じなりますのであまりお勧めできません。もちろん人それぞれですが。(トップ選手の中でもこの意見は真っ二つに分かれます。笑)

【関連ブログ】
ラバーの選び方のポイント(裏ソフト)


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