こんにちは。
八戸市の卓球指導者沼田です。→プロフィール

卓球の試合方式は個人戦ではトーナメント戦、団体戦ではトーナメント戦とリーグ戦の併用もしくはどちらか一方が主流となっています。その中で自分の実力よりも格下の選手と戦うこともあれば格上の選手と戦うこともあります。今回はその中でも格上の選手と戦う時に意識しておきたい戦い方のポイントをご紹介します。

1セット目は死に物狂いで取りに行くべし!!

全国規模の大会のランク決定戦以上の試合を除きだいたいの大会は5セットマッチで行われます。3セット先取した方が勝ちとなりますが格上の選手と戦う時に於いて特に意識したいのが「1セット目を取る」ということです。格上の選手は通常1セット目は特別なことはせずオーソドックスなプレーをします。オーソドックスとは短いサーブを出して3球目をドライブで攻める、レシーブはミスしない程度に入れる、台から出たボールは先にドライブするなど攻めの基本と言えるような攻めです。実力的にこれを行えば1セット目は取れると思っているところである種奇襲のような攻撃をかけて1セット目を取ると「んっ!?この相手は少し違うぞ」とプレッシャーをかけることができます。これがとても大切です。格上の相手に平常心で戦われるのはとても精神的に不利になります。その為1セット目からエンジン全開で自分の必殺技を徹底的に使っていくことが大切なのです。

自分の必殺技は出し惜しみせず使い切るべし!!

試合を進めていく上で格上の選手と戦っていながらも「この技術が効いているな」「打つコースはこっちがいいな」など自分なりに相手の弱点や点数を取るポイントが見つかるときがあります。その時に「よし。これ以上使うとバレてしまうから後半の勝負所までとっておこう」と考える選手もいるでしょう。試合の状況や対戦相手との実力差の大小などにより立てるべき対策は変わってきますが私の考えとしては後半の為に残しておくのではなく先手必勝で効果がある攻めは続けて行っていくべきだと考えます。試合というのは刻々と状況は変わります。その中で今効いている戦術が後半になっても効果を発揮するという保証はありません。また一見効いているような戦術でも自分より格上の選手となるとしっかり対策を立てており逆に狙い撃ちされる可能性も高いです。同じレベル同士の戦いならまだしも相手は自分よりも実力がある格上の選手です。常に先手必勝で効いているコース、サーブ、レシーブがあればひたすらやり続けて攻め続ける必要があるのです。

リスクを恐れず打ち続けるべし!!

卓球は自分だけが攻めれるわけではなく相手にも攻められ、それに対して守りをして、攻めと守りという動作を交互に行っていきます。実力差が大きい場合は一方的に打ち続けられる場合もありますが基本的には攻守のバランスが大切になります。しかし自分より格上の選手に対して攻守のバランスをよく試合を進めることなどできません。相手の方が実力が上ですので絶対的に「守」のウエイトの方が高くなります。それでは攻めの糸口を掴むことはできません。ではどうするか??打ち続けるのです。ただ打ち続けるのではなく決めにいくのです。ラリーが長くなればなるほど実力が高い選手の方が有利になります。「弱者は短いラリーで決める」が鉄則です。彼の有名な荻村伊智朗さんの理論に「51%理論」というのがあります。自分の打つボールの入る確率が51%と判断した場合は積極的に決めにいくというものです。つまりリスクを覚悟で打ちに行くが入る確率は5割以上のボールとしっかり判断するということです。ただ闇雲に打ちいけばいいということでありません。これはあくまで一例にすぎませんがそれでもリスクを背負ったプレーをしなければ格上の選手に勝てないということは否定できません。そして日頃からリスクを背負ったプレーの練習もしておく必要があります。高い確率で台に入れなければいけないボールとミスをしてもいいから狙いに行くボールとの判断を日頃からできるようにしておきましょう。


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