東京五輪に向けて熾烈なプロツアーが始まりました。
五輪を目指す選手にとってはこの1年がとても大事になってきますね。

こんにちは。
八戸市出身の卓球指導者沼田です。→プロフィール

昨今卓球人気が上昇しそれに伴い競技人口も増え、新たに卓球を始める人、以前やっていて久しぶりにプレーして再度目覚めた人など多くの声が聞こえてきます。そんな中、先日「どうすれば初心者が早く上手に、強くなれますか」というご質問を頂きました。おそらくそう思われている方は他にも多数おられると思い今回、このようなテーマを選定致しました。

「強くなる」と「試合で勝つ」は比例しない

通常、レベルアップの順序としては「強くなるから試合で勝てる」という方程式が一般的だと思います。しかしながら「強くなる」ことと「試合で勝てる」ということは比例しません。そもそも「強くなる」という定義づけが難しいところはありますがここでは「強くなる=技術力アップ」ということで話を進めていきます。先程の文を要約すると「技術力が上がっても試合で勝てるとは限らない」ということです。私も以前まで(大学2年生頃まで)は試合で勝つ為には絶対的な技術力がなければいけないと思ってましたが実際自分が試合になった時に技術力は自分の方があるのに負けるという経験を幾度となくしてきました。(自分の方が技術力があると思ったのは周りからの客観的な意見です。個人的にもそう思ってましたが・・・)
技術的に上の者が下の者に負けるというのはどのカテゴリーでも言えて特に小学生ぐらいから高校生ぐらいの試合ではよく起こります。戦術・メンタル・当日の調子など様々な理由はあると思います。もちろん技術力を上げなければ勝ち上がっていくことはできませんが試合で勝つ為にはそれでけに捉われないように総合的に自分の能力を向上させる必要があります。私の指導は全て試合で勝つ為のものですので、そのような意味も込めて「強くなる→試合で勝つ」ではなく「試合で勝つ→そして強くなる」という順番のタイトルにしました。

初心者が試合で勝つ為の3つの方法

では初心者が試合で勝つ為にはどうしたらいいのでしょうか。初心者といえど範囲は広いですが内容としては自分よりも格上の選手に勝つにはというニュアンスでもよろしいかと思います。大きく3つの項目に分けて見ていきます。

1、ラリーは早く終わらせる

この方法自分よりも相手の実力が上という時に特に必要になります。簡単に言うとハイリスクハイリターンの攻めということになります。技術的には相手の方が上なのでラリーが続けば続くほどこちらが不利になります。その為、短いラリーで終わらせラリー戦は避ける必要があります。もちろん0-0からゲーム終了まですべてのプレーをハイリスクに進めると試合が成り立たない(ただ闇雲に打ったり、何も考えずにプレーすること)ので場面場面に応じて行う必要があります。

2、苦手技術を隠す

苦手技術を隠すとは自分の弱点を少しでも相手にバレないようにするということです。
トップ選手になるとぱっと見は苦手な技術がないように見えるかもしれませんが必ず弱点はあります。それを相手に悟られないように隠す努力をして試合をしているだけなのです。相手に〇〇が弱いと感づかれれば徹底的に攻められますのでそれだけは避けなければいけません。具体的な方法としては2つあります。まず1つ目は「苦手なところにボールが来ないようなコース取りをする」です。右対右の対戦においてもしフォアハンドが苦手なのであれば徹底して相手のバックサイドにボールを送ります。フォアにボールを送ると自分のフォアにボールが来やすくなります。それを理解したうえでコース取りを考える必要があります。
2つ目は「強打せずともミスせず返球すること」です。試合が進んでいく中で毎回同じ技術・コースでミスをしていると相手は「そこが弱いのかな?どんどん送ってみよう」と考えます。しかしミスがなく返球される場合は「強いな」とは感じないまでも「そこが弱いな」とは考えづらいものです。自分が嫌だなとボールが来た時、コースに来た時ほど自信を持ってまずは確実なリターンをしましょう。

3、得意なことを徹底して行う(とにかく打ち続ける)

これは「1」の内容と少し被りますが攻め続けることが大事だというです。初心者というまだ初歩の段階でも自分の中で「これだけはできる」という技術はあるはずです。なければ一つでも得意技術を習得する練習が必要です。ハイリスクとまでもいかなくても自分から打つという行動に出なければ勝ち目はありません。それで負けてしまった場合は自分の実力不足ということでまた練習に励めばいいのです。

長期的に見れば勝負の勝ち負けよりも自分の取り組んでいる課題を試合で行い自分自身がレベルアップしていくことが一番大事ということを忘れてはいけません。上の3つは試合の中での戦術のひとつだと思って頂き、目先の勝ち負けばかりに捉われることなく自分の将来目指すビジョンを最優先に日々取り組んでいってほしいと思います。

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