岩手県は軽米町で講習会を行ってきました。
短い時間でしたのでが皆さん目を輝かせて話を聞いてくれてこちらも熱が入った指導になりました。久しぶりに試合もして筋肉痛でございます。
そして嬉しいことに翌日早速「またお願いしたい」というリピートのご連絡をいただきました。ありがとうございます。小中学生がメインになりますが全国の中高一貫に少しでも近づく為にもこの時期の練習内容は非常に重要になりますので精一杯指導させて頂きたいと思います。。

こんにちは。
八戸市の卓球指導者沼田です。→プロフィール

季節は秋になり各地区とも新人戦に向けて新体制で取り組んでいる頃でしょうか。団体戦を勝ち切る上で一番重要と言えるのがダブルスを勝つか負けるかです。だいたいの試合は3番にダブルスを行うのでダブルスを取ると後半(4番・5番)に繋がることになります。裏を返せばダブルスが強いチーム、ダブルスに自信のあるチームは後半勝負というオーダーを組むことも可能になり戦術の幅が広くなるということです。

卓球のダブルスは強い者同士が組んだからと言って強いとは限らないのが不思議なところです。俗に言われるのが1+1=2ではなく3にも4にもなるというものです。戦い方次第で格上の選手に勝つことができるのがダブルスの面白い所です。

私はこれまで左利きということもありダブルスに多く起用して頂きました。オリンピック代表、アジアジュニアチャンピオン、全日本チャンピオンなど大変素晴らしい成績の方々とも組ませて頂き大変勉強になりました。その中で感じたのはシングルスとダブルスは別物と考えてプレーする必要があるということです。
何点か的を絞ってその理由を見ていきます。

1、ダブルスは1球目から4球目までが全て!!

卓球はサーブ・レシーブが大事とよく言われますがダブルスにおいてはその傾向が更に強くなります。ダブルスはパートナーと交互に打つ必要があり自分の位置取りが難しくなるためラリーの回数はシングルの時より格段に減ります。すなわちサーブを打ってから4球目までで得点が決まる場合がほとんどなのです。このことから1球目から4球目までのミスを減らす事、そして攻めの質を上げることがダブルスで勝つことには不可欠なのです。これは簡単なようですがけっこう難しいものです。始めのうちはゆっくりなボール、高いボールでも構わないので台に入れることを最優先事項にして取り組みましょう。

2、シングルの時より台から下がるのは仕方がないことと割り切る

前述しましたがダブルスは交互に打つ必要がある為、自分が打ったらパートナーの邪魔にならないように動くことが必要です。そしてパートナーが打ったらすぐに自分が打つ体勢に入ります。この繰り返しでラリーを続けます。右右ペアと右左ペアとでは動き方は違いますがこの流れは同じになります。常に自分の立ち位置が変わるということは、シングルのように自分が好きな位置で速い打点を追究するプレーとは異なり多少台から距離を取ってプレーせざるを得ないということです。このことを理解せず「台に近い所でプレーしなければ」と焦って位置取りすることはミスが増える原因となります。また台から距離を取るダブルスの場合はシングルスの時よりもフォアハンドの比率を高くするべきです。それはダブルスはシングルスと違い自分が打つまでに時間が確保でき、次に来るボールを予測し先回りすることが可能だからです。シングルスでは威力よりも打点が優先されることがある為バックハンドの使用比率は高くなりますがダブルスにおいて優先されるべき事項は打点ではなくコースをつき強打を打つことです。

打球した後の戻りが多少遅くなっても次に自分が打つまで時間があるのでそこまでに体勢を立て直せばいいのです。極端な話になりますが多少体勢を崩したとしても威力のあるフォアハンドを使った方がいいということです。

3、ストレート攻撃を徹底する

ダブルスは交互に打つ為、自分の打つボールよりも位置取りをしっかりすることに重きを置かれることがあります。その為、コースや緩急は後回しになることが多くなり無意識のうちに打ちやすいクロスに打ってしまうことが多いのです。皆さんも経験があるのではないでしょうか。
クロスにボールが集まってしまうと相手もクロスで待っていますのでせっかく返球したボールでもカウンターの餌食となってしまいます。
そこで意識的にストレートに打つことが大切です。そして次のボールをクロスで待つ。次のパートナーもストレートに打ち、次球をクロスで待つ。この繰り返しです。こうすることによりパートナー同士がぶつかることもなくなるし何より格段に得点率が上がります。そして連続攻撃が可能になります。ダブルスは自分の体勢が不十分な状態で打つことが多くなりますがそんな場面でも、無理やりにでもストレートに打とうとする意識が大切です。

まずはダブルスのストレート攻撃の威力を自分自身が気付くことが大切です。技術よりも考え方が大事であり意識が大切です。1人で戦うのではなく2人で戦うのです。


次回はタイプ別(右・右ペア)で必要な攻め方を見ていきます。


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