今、ラグビーが熱いですね。
大泉洋さん演じる「ノーサイド・ゲーム」も毎回熱い内容で感情移入してしまいます。
昨年まで釜石でサラリーマンをしておりましたが同じ部署にラガーマン(釜石シーウェイブス所属)が2名在籍しており何度か応援に行かせてもらいました。卓球とは違いどちらかというと「格闘技+スポーツ」のような感覚で非常に楽しく応援させてもらった良い思い出です。
今年は釜石でラグビーW杯が行われますのでまた盛り上がること間違いなしです。

こんにちは。
八戸市の卓球指導者沼田です。→プロフィール

卓球はラリーが長くなればなるほど迫力が増し見ている人も盛り上がります。特に男子の中陣での打ち合いは非常に迫力があります。そのラリーで得点すると非常にかっこよく見えますよね。しかし実際卓球の得点はそこに至る前のラリーで終わることが多いものです。逆に言うとラリー戦よりもサーブ、レシーブ等の台上技術、ブロックなどラリーになる前の技術が非常に重要ということです。私はこれらの技術を「補助技術」と呼んでいます。
試合を有利に進める為にこの「補助技術」の練習に力を入れるべき理由を述べていきます。

1、ツッツキの威力を侮るな!!

ある程度技術力がついてきて試合でも勝てるようになると「もっと強いドライブを打ってやろう」とか「チキータに磨きをかけよう」などというような卓球の花形とも言えるプレーに時間を費やすことが多いように思います。そのようなタイミングで「ツッツキに時間を費やす」などありえないとお思いのことでしょう。しかしこのツッツキを極めることで一気に得点率が上がるということを覚えてほしいのです。特にブロッキングプレーを得意とする選手は生命線と言える技術です。ツッツキが厳しく決まれば甘いボールが返ってくるのです。シドニー五輪金メダリストの中国の孔令輝選手はツッツキが非常に厳しい選手でした。決勝戦では卓球界のレジェンドワルドナー選手がドライブを何本もネットミスに追いやられていました。

厳しいツッツキの定義は以下の3点が挙げられます。
1、切れているツッツキ
2、速いツッツキ
3、深いツッツキ


これらは通常のツッツキよりもインパクトを強くする必要があるので始めのうちは安定せずオーバーミスが多くなると思います。しばらく反復で続けていくうちに自分で微調整ができるようになり台に収まってくるようになるはずです。ポイントとしてはインパクトの瞬間にラケットを握るイメージで行うということです。一瞬だけ力をいれるということが重要です。
そしてこのツッツキを試合で使えるようになるとその次の相手のボールが甘くくるので強打できるようになり得点率も上がってきます。ツッツキという技術を甘くみず是非磨きをかけて試合で使えるものにしましょう。

2、ブロックは準備することが大事

ブロックについては以前のブログもチェックしてもらえると分かり易いです。
「ブロックの重要性」

ブロックは技術力よりも判断力を必要とする補助技術です。裏を返せば意識次第で誰でもブロックが安定するということです。ブロックは試合での凡ミスを減らすうえでも大変重要な補助技術です。
ブロックで一番大切なことは「ブロックする準備をする」ということです。
「打たれたので咄嗟にブロックする」という考えでは試合で勝つことはできません。
ブロックの準備には「態勢作り」「相手を見る」の2つが重要になります。
「態勢作り」で大切なことはラケットの面を出して待つことです。ブロックが苦手な選手はラケットの位置が定まってないことがほとんどです。フォアにボールを送った後やツッツキを送った後はブロックする時の角度にしておくことを意識しましょう。
「相手を見る」で大切なことは「打たれる!?」という判断を素早くすることです。ドライブやスマッシュを打つ時は体が大きく振りかぶりバックスイングが大きくなります。その瞬間に「ブロックする!!」という判断をするのです。この判断が早ければ早いほどブロックは安定します。

3、補助技術はチャンス作りと考えよう

これまでツッツキとブロックの重要性について見てきましたがこれら全ての補助技術はラリーを有利に進める為のチャンス作りと捉えましょう。トップ選手はこの補助技術の質が非常に高いです。皆さんも強い選手と試合をした時に「全然攻めさせてもらえなかった」「ラリーにならなかった」と感じることがあるでしょう。またそれらの補助技術に対抗する為に自分から「厳しいコースに送らなければ」「強いボールを打たなければ」という考えになり凡ミスが増えてしまい失点するという悪循環に陥ります。

ドライブやカウンターが決まらないのはその前のボールである補助技術が原因というのをトップ選手は知っています。一見強烈なドライブやバックハンドで得点してプレーが派手に見える選手でもその裏には高い質の補助技術があるからできているということを忘れてはいけません。今一度自分の補助技術のレベルはどうなのかを見直すことにより練習の方向性も見えてくるかもしれません。


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