以前『試合分析』をした選手から試合中にそのレポートを見て良い成績が出ましたという嬉しいご報告を頂きました。こういう話は非常に嬉しいですね。
結果がでることももちろん嬉しいですがプレーしている本人がその内容を理解してプレーできたという事の方が指導者としては嬉しいものです。
この積み重ねが将来「自立」することに繋がるのだと思います。

こんにちは。
八戸市の卓球指導者沼田です。→プロフィール

団体戦の要、「ダブルスを勝つ」について最終回です。
ダブルスの王道と呼ばれる右・左ペア。
私は実力はそこそこでしたが左利きということだけでこれまでたくさんの強い選手とダブルスを組ませて頂きました。それほどまでに左利きというのはダブルスにおいて活躍できるのです。

『世の左利きの選手達よ。ダブルス要員と呼ばれたっていいじゃないか。存分に左利きの利点を発揮してやろうではないか。』
というような気持ちで見て頂ければ自分の活躍できる場も増えるかもしません。
ではいきましょう。

1、攻めのパターンを作る

ダブルスに於いて攻めのパターンを持っておくというのは非常に重要になります。そして右・左のペアになれば尚更。基本的にお互いのバックサイドにボールが集まるような戦術を考えます。それはバックサイドにボールが来ると動く必要がないからです。そして右・左のペアだと重なることもありません。
右・左ペアの場合は特に〇〇にボールを送ると〇〇に返球がきやすいというのが法則のようなものがあります。
下図が一例になります。

左利きレシーブで右利きが4球目のパターンになります。
バック前にストップしたボールをクロスで待ち4球目をストレートへ打ち込むパターンです。
バック前へのストップは距離も短く台の中まで入れるので比較的容易にできます。左利きはこのストップが最低限必要な技術になります。バック前に低くストップできれば相手の3球目強打を防ぐことができます。3球目のコースもクロスに来る確率が高いので4球目を打つ右利きの選手も待つことができます。

この他にも右・右ペアでは効果がなかったブロッキングプレーも右・左ペアであれば可能になります。プレー位置が右・右ペアよりも前でプレーすることができ攻撃的なブロックができるからです。

右利きの選手に攻撃的なブロックができるように左利きのレシーブは相手のバック側に集めて右利きのバックに集めるようなパターンが良いでしょう。

2、右・左でもチキータ

右・左ペアだと右利きの選手は左利きの選手の邪魔にならないようにフォアでレシーブしがちです。しかし昨今チキータの技術力が上がって来ておりレシーブエースを狙えるほど威力があがってきています。その為、例え左利きが混ざっていようともチキータをするべきです。チキータの後はラリーを長くしないようにリスクを背負って攻める必要があります。2球目(チキータ)、4球目で決めるイメージです。(下図参照)

チキータする瞬間は重なりますがその後は左利きの選手が前にでてバックハンドをして4球目で決めるようなイメージです。チキータした後の右利きの選手は大きくフォアサイドに動くことになるので左利きの選手は相手のフォアに打つことにより右利きのバックサイドに来づらいように誘導することが大切です。

3、手かずで勝負する

重なることが少ない右・左ペアはラリー戦でも力を発揮できます。無理に決めにいかなくてもラリーをして点数を取るという戦術も持っておく必要があります。
ラリーで点数を取るという事はリスクを最小限にして自分たちの凡ミスを減らしリズムを作っていくことができます。このリズムを作るというのはシングルでは自分の意識だけで調整できますがダブルスとなるとそうもいきません。
凡ミスを減らそうと思うとボールの質を落とすことがありますが右・左ペアの場合は違和感を感じることなく動くことができるのでボールの質を落とすことなくラリーすることができます
このように手かずで勝負することができれば競っても自信を持ってプレーすることができるようになります。


ダブルスを取るか取らないかで団体戦の勝敗が大きく左右します。
是非ダブルスを強化して新チームで良いスタートを切りましょう。


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