こんにちは。
八戸市出身の卓球指導者沼田です。→プロフィール

卓球にはサーブ・レシーブ・ドライブなど勝つ為に必要不可欠な技術がありますが今回のテーマの「フットワーク」も非常に重要なウエイトを占めています。
フットワーク練習はどこに来るかわからないボールを自分のベストな体勢で打つ為に必要な練習です。規則的なコースの練習から不規則なコースの練習へとレベルアップしていきます。大きい動きのプレーが多い男子の選手も小さい動きが多い女子の選手でも素早く自分の体勢を整える為にもフットワークは必要な練習なのです。

私は背が小さいということもあり「人よりも速く動いて打つ」という事が卓球を始めた時から引退するまで常にプレーの中心にありました。現代はバック系技術が進化してきており逆に「動いた方が不利になる」という場面も見受けられますがそれでもフットワークはなくてはならない習得するべき技術です。

1、フットワークのツボを抑える

よく講習会などで質問されるのが「足の動かし方がわからない」ということです。しかしいざその生徒の足の動かし方を見てみるとさほどおかしい動きはありません。更に詳しく話を聞いていくと「フォアに来たボールに対して届かない」や「回り込みが詰まる」、「ノータッチが多い」などということがでてきます。フットワークについて話を聞くとこういう場合がほとんどです。
卓球をやり始めた初心者の方はさすがにコーチや指導者の方に足の運び方を教えてもらう必要はありますがある程度練習を重ねている選手は足の動かし方より動く時に何を意識するのかという事を考える方が大事だと考えます。意識するポイントとしては
動き出す方向へまず小さく一歩、足がでているか
しっかり床を蹴っているか(第2章で説明)
それぞれの足に重心がかかっているか
体が流れていないか(第3章で説明)
などです。
練習は量より質と言われますがフットワークは毎日の反復練習に勝るものはないと思ってます。細かい足の動かし方を頭で考えるよりまず時間を決めて動き続けることが大切です。その中で動きやすい、動きにくい、力が入る、軽く動けるなどという感触を掴んで微調整をしていきます。そうして自分の中で手ごたえを感じていくことが大切です。

2、動くのではなく蹴る

フットワーク練習をする上で大事なのは動くということです。
「何を当たり前の事を!!」とお思いの方もいるでしょう。しかしレベルが上がれば上がる程、そして速く動こうとすればするほど「動く」ことより「蹴る」という事の方が大事になってきます。
例えば自分の位置よりも遠い所に来たボールを打つ時は飛びつきをします。その時は無意識に行っていることかもしれませんが床を蹴って飛びついているはずです。この蹴るという動作を常に行うことが速い動きへと繋がるのです。自分から遠いボールを取る時にだけ蹴るのではなく短い距離、そして台上へ入る時、戻る時などすべての動作においてこの蹴りが必要なのです。

蹴るというのは反動と捉えられることもあります。よく「あいつはバネのある選手だ」なんて言われるのがその例です。バネがある選手は小さい力で動くことができ尚且つ戻る動作も速いです。この小さい力で動くというのが大変重要なポイントです。大会に出場し何試合も勝ち進むと疲れがでてきます。そうするとこれまでのように素早く動くことができなくなります。そうならない為にも蹴りを使って小さい力で大きな動き、そして速い動きを身につけましょう。

3、速く動くコツは「止める」!!

フットワークが良い選手は「キレが良い」と表現されることがあります。これは動き出しが速かったり一度大きく動いた後でも戻りが速く軽く動いているように見えるからだと思います。このキレを生むポイントは2で解説した「床を蹴る」ことと今回の「止まる」ということです。
そもそも止まるってどういうこと?と思われる方も多いかと思います。踏ん張ると言った方が分かりやすいでしょうか。実際に動いて打った後は体が右左と流れやすくなりますがその流れを踏ん張る力で止める、ということです。止まるまでに要する時間が短くなればなるほど次への動き出しが速くなり、これによりキレがでてくるのです。

また上記では動き終わりの「止まる」について話しましたが、打球前、動く前の「止まる」ということも大変重要なのです。卓球と言う競技は常に動き、打球しているイメージがありますが打球する直前、そして動きだす直前は一瞬静止する(止まる)タイミングがあります。この静止した後に打球をして動くわけですがこの静止(止める)に要する時間が短ければ次の動作が素早く行うことができます。そのような選手はキレがあり、プレーにメリハリがでてきます。

なんとなく動きが悪い選手、打球準備ができない選手などはこの「止める」「止まる」ということを意識してプレーしてみましょう。

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