先日ラグビーのエディージョーンズヘッドコーチが「これからはマルチスキル型の選手が大切」と言っていました。
また何かと発言が物議を醸している実業家の堀江貴文さんの著書「多動力」の中で自分自身をレアな存在にすることについて
『一つの事に1万時間取り組めば100人に1人の人材になれる・・・ここで軸足を変えて別の分野に1万時間取り組めば「100人に1人」×「100人に1人」=「1万人に1人の人材」になれる。あなたの価値は1万倍にもなる』と書かれています。

今は様々なモノやサービスが溢れ飽和状態にあると言われていてある特定の分野だけをしていたのでは勝ち抜いていくことはできないと言われています。自分もどんどん新しいことに挑戦していかなければ世の中に取り残されるかもしれないという危機感を持ちながらチャレンジしていきたいですね。

こんにちは。
八戸市の卓球指導者沼田です。→プロフィール

自己紹介社会人編の第三回です。
社会人2年目の後半にかけてから少しずつ結果として表れ始めます。

・全日本実業団選手権準々決勝のラストで格上選手に逆転勝ちで3位。
・全日本社会人選手権で全日本ランキング選手を倒して初のベスト16入り。
(翌年もランク入りで2年連続/その翌年はダブルスで3位入賞)
・日本リーグでファインプレー賞を受賞
・日本卓球リーグビックトーナメント初出場

やはり結果として目に見えると頑張ってきた甲斐があったと思うし、また頑張ろうと言う気持ちにもなります。結果が出始めた要因として考えられるのは前回の社会人編6-2でも書きましたが 「戦術面」と「メンタル面」の向上です。
いろいろな事を試してみましたがその中でも自分の中で大きいと感じたことを紹介します。

【戦術面1】とにかくレシーブミスはしない

試合の分析をしていく上で特に失点が多い展開がありました。それは自分がレシーブから入る時です。そしてその中でもレシーブミスが多いことが分かりました。自分も試合をしていて相手のサーブが分からない、判断が難しいなどと感じレシーブミスが多い感覚はありました。しかしトップ選手の試合を見てみるとレシーブミスの量は格段に少ないのです。レシーブはミスをしてしまえば相手はサービスエースとなり何もしなくても得点になります。考えてみるとそんなバカげた話はないです。普段フットワークやトレーニングなど息を切らして苦しい練習をしているのにボールにちょっと触れただけで失点してしまうのですから。何のための練習をしているんだって話になります。
っとまぁそれほど卓球においてはサーブ・レシーブは大事だということなんです。

話を戻しましょう。
大きく考えてみると仮にレシーブが甘くなっても(浮く、浅くなる等)3球目の決定率が100%とは限りません。相手もミスをする可能性もあります。そのことを考えるとやはり最悪でもまず相手のコートに入れることが大切なのです。そして 相手の台に入れることにより少しずつ回転量や回転方向などが分かってきて微調整ができるようになっていきます。まずはレシーブはミスをせず入れることなのです。
「言うは易く行うは難し」ですがレシーブミスが多いと感じている選手は割り切ってレシーブの時は相手のコートにさえいれればこっちの得点だというぐらいの気持ちでやってみてもいいかもしれません。

これについての詳しい対策については後日「レシーブは3:7の考え方」について紹介させて頂きます。

【戦術面2】無理に回り込まない

学生時代の後半からバックハンドに取り組んできましたが少しずつ形となり試合でも自分の戦術として組み込めるようになってきました。これまでバックハンドに自信がなく無理に回り込んでしまった為にフォアサイドが空いて動かされるという展開で失点していることが多くありました。しかし強打までいかずともバックサイドのボールを回り込まずバックハンドで攻めることにより時間的余裕ができ動く範囲も限定的になり打点が高くなり大幅に得点率が上がりました。これは自分にとってプレースタイル変更となり攻めのパターンも増え、戦術の引き出しも多くなった大きな要因です。

【メンタル面1】ある程度自分のルーティンを作る

決まっている手順や同じ行動を繰り返し行う事をルーティンと言います。これまでゲンを担ぐことはありましたが特にルーティンと言われるようなことはしてきませんでした。自分の中では試合前の「準備」に重きを置いて行動しようとしていったものが最終的にはルーティンのような感じなったという流れになります。

どのカテゴリーでも年間を通して行われる試合はほぼ同じ時期で同じような進行になっていると思います。私も社会人になり試合の流れが掴めるようになると
・この試合はリーグ戦で対戦する相手は限定されるから徹底して対策練習をしよう
・この試合は移動距離が長いので移動時間にはこの本を準備しておこう

などというような簡単なことから始めました。

ウォーミングアップに関してはタイムテーブルがありその時間に向けて行うパターンと団体戦のように試合の流れを見ながら行うパターンがあります。このウォーミングアップの時間で自分が試合に向けて何をするかを振り返ります。私の場合は大きく3つの項目に分けていました。

1、ダッシュ、ランニング等足を動かす
2、卓球ノートを見返す(メンタル面2記載)
3、瞑想

1から3までを順番通りに行います。特に「3、瞑想」が私の中では重要度が高く、イメージトレーニングや深呼吸などをして気持ちを落ち着かせてから試合に入っていました。学生まではむしろこの逆で直前まで体を動かしていましたが少しずつ改良されていき最終的にこのようなルーティンとなりました。いろいろ改善をしながら柔軟に対応できるものにすることが大切だと思います。

ルーティンを持っておくことが良いということでありませんが自分にあったウォーミングアップだったり試合までの流れだったりを作ってみるとまた新たな自分が発見ができ、より強いメンタルで試合に望むことができると思います。

【メンタル面2】卓球ノートを見返す


これまでの練習でやってきたこと全てに目を通すわけではなくポイントなる部分に目を通します。その為に日々の卓球ノートのメンテナンスが大切になります。メンテナンスとは試合前に振り返れる為のノートにするために自分の試合中の癖だったり試合前のメンタル面を落ち着かせるための方法などを別のページに書いておくことです。また前回の試合での振り返りの項目だったり何を重点的に取り組んできたかをわかりやすいようにしておきます。 人間は忘れやすい生き物です。エビングハウスの忘却曲線によると人間は1時間後に56%、一日後には67%のことを忘れると言われています。 試合前だけでなく日頃からノートは書くだけでなく見返しておくことが大切ということです。

ノートを見返すことにより前回の試合と同じ失敗をする確率は減ります。直前にノートを見るわけですから同じ轍だけは踏まないようするのが人間の心理です。逆に前回の試合と違う事をすることに固執してしまう可能性がないこともありませんが自分が抑えるべきポイントを日頃から押さえておければそれもなくなり自分の卓球ノートの見直しがより効果を発揮するものになります。

【関連ブログ】
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