インターハイ中止関連のニュースが連日報道されています。
高校スポーツ最大の祭典が開催されないのは仕方のないこととはわかっていながらもなんともやるせない気持ちになります。我々よりも選手達の方が悔しい気持ちだと思います。突然目の前から目標が消えてなくなったわけですから気持ちの整理がつかないはずです。代替試合を行うという案もでていますが今は時間をかけて少しずつできることを探していくしかなさそうです。

こんにちは。
八戸市の卓球指導者沼田です。→プロフィール

今回紹介する表ソフトは裏ソフトに比べ扱いが難しく、また回転がかからない、湿気に影響を受けやすいと言われるなど敬遠されがちですが伊藤美誠選手やファルク選手(スウェーデン/世界選手権2位)などまだまだ表ソフトを使用してトップで戦っている選手もいます。
しかしその性質を理解した上で使用しなければ表ソフトの威力を発揮できないので今回はその表ソフトについて深堀していきたいと思います。

1、表ソフトラバーの種類を知る

一概に表ソフトと言ってもいろいろな種類があります。ラバーの硬さ(硬い、柔らかい)、粒の高さ(高い、低い)、粒の目(縦目、横目)、粒の間隔(狭い、広い)、粒の形状など細かいことはたくさんあります。特にラバーの硬さ、粒の高さはちょっと違うだけで全然ボールの質も扱いやすさも違ってきます。多くの選手がラバーの硬度をとても気を遣っているので私個人の感覚になりますが硬度についておおまかなに紹介致します。

【ラバー硬度/硬い】
ボールを叩きやすい
スピードがでやすい
回転がかけやすい

【ラバー硬度/柔らかい】
ナックルが出易く、ブロックなどが浅いボールになる
球持ちが良い
変化が大きくなる

個人的にはこんか感想ですが表ソフトは裏ソフトに比べ使っている選手により感覚がけっこう違うものです。私も高校時代トップ選手と同様のラバーを何枚も試しましたがそのトップ選手が言っていた感覚と私自身が感じた感覚とは違うものが結構ありました。
そもそも表ソフトを使用する選手は「打つのか?守るのか?」という大きく2つのパターンに分かれます。ハードタッチかソフトタッチかということですね。このボールタッチにより一人一人感覚が変わってくるのです。
裏ソフトの場合はドライブかスマッシュの違いはあるもののほとんどの選手がボールに回転をかけようとするためインパクトの強い、弱いぐらいの差があるだけですが表ソフトは扱いがとても繊細なので個人差が大きくでてしまうのです。

メーカーがカタログやラバーパッケージなどに載せている説明や実際に使用している選手からの話を参考にしながらも最終的には自分で使ってみないと分からないというのが表ソフトなのです。

2、自分のプレースタイルを理解した上でラバーを選択する

上記に書いたように表ソフトはミート打ちやドライブなど攻撃的な使い方をする選手ブロックや変化など守備的な使い方をする選手に分かれます。そしてこの戦型によりチョイスするラバーも違ってきます。そのことからまず自分はこの二つのどちらに該当するのかを自己分析する必要があります。表ソフトをフォア面に使用しているのかバック面に使用しているのかにより使用用途は変わってきますがまずはこのことを理解することが大切です。

卓球をやり始めた時から一貫して表ソフトを使用しているという選手はあまり感じないかもしれませんが途中から表ソフトにした選手はブロックが安定しない、打っても落ちると感じることがあると思います。それ程裏ソフトとはラバーの性質が違い、扱うことが難しいラバーなのです。表ソフトを使用したばかりでまだ自分のプレースタイルが確立していない選手はまず安定して入るラバーを選んでいきましょう。

ただ単に強い選手が使っているからという理由で同じラバーにするのではなく強い選手の中でもある程度自分のプレースタイルに近い選手を参考にしてラバー選びをしてみましょう。

3、ラケット全体のバランスを保つことが大切

シェークハンドの場合はどちらか片面に表ソフトや粒高などの異質ラバーを貼ってもう一方の面には裏ソフトを貼る場合が多くあります。その時に気をつけなければいけないのが「ラケットのバランス」です。両面に裏ソフトを貼っている選手はそれほど感じないかもしれませんが表ソフトなど異質ラバーの種類を変えただけでもう一方の面の裏ソフトラバーの打球感も変わるということが結構あります。例えば下記を見てみましょう。

用具1
フォア面:裏ソフト(A社のAというラバー)
バック面:表ソフト(A社のBというラバー)

用具2
フォア面:裏ソフト(A社のAというラバー)
バック面:表ソフト(B社のZというラバー)
※ラケットは同じものを使用と仮定

上記の用具のフォア面は同じラバーになります。バック面の表ソフトは違う種類のラバーを貼っています。そして実際にこの二本のラケットを打ってみると同じラバーを貼っているはずなのにフォアの打球感は全く違うのです。

全ての用具、全ての選手がこのように感じるとは限りませんが異質ラバーを貼ったことのある選手は同じように感じたことがあるのではないでしょうか。片面だけラバーを変えたのに変えていないもう一方のラバーの感覚が「あれっ!?なんか前と違うな」と感じる現象です。

このように単純に表ソフトのラバーだけを考えて用具を変えるのではなくラケット全体のバランスを見て慎重に選んでいかなければいけないのです。フォアもバックも自分が納得した打球感でプレーに臨むことが大切です。


【YouTubeにチャレンジ!?】

これから少しずつYouTubeにもチャレンジしてみようと思います


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