8月10日、11日と一泊二日で岩手県は宮古市へ出張指導へ行ってきました。
環境もばっちりの素晴らしい練習になりました。
若い子の吸収力は凄まじいですね。一瞬で劇的に変わる子もいます。私のように頭が凝り固まってる人間とは違い若い子は柔軟力が違います。

こんにちは。
八戸市出身の卓球指導者沼田です。→プロフィール

毎日の練習で自分のミスの多さに悩んでいる選手は少なくないはずです。ミスをするには必ず原因があります。ボールの所まで体が動いていない、ラケットの角度があっていない、反応できないなど数えたらキリがないです。卓球は相手があってのスポーツなのでミスはつきものですがそれでもミスが少ない選手はいます。ではミスが多い選手と何が違うのでしょうか。何回かに分けて対処法をご紹介したいと思います。1回目の今回は「ボールを長く持つ」がテーマとなります。

ボールを長く持つとは?

どういう意味か。それはボールとラバーの接している時間を長くするということです。

スマッシュを打つ時はボールとラバーの接している時間は非常に短いはずです。接している時間が短い=弾くというイメージを持ってもらえれば解りやすいでしょうか。逆に長く持つとはボールを一度キャッチしてからラバーに粘着させて打つイメージです。また重い鉄球を打つというイメージでもいいしょうか。重いボールを打とうと思うとぐぅーーーーーと力を入れてながーーーーくゆっくりスイングすると思います。そのイメージがボールを長く持つということです。接している時間が長い=ラバーにボールを粘着させるイメージです。
しかし長く持つことにより何故ミスが減るのでしょうか。下記2つの項目に分けて見ていきます。

1、反発を抑える

ボールが飛ぶのはラケットに当たる瞬間にボールが反発、摩擦するからです。この反発力が高ければ高いほどボールは速くなりますが安定感は低くなります。カーボンなどの特殊素材が入っているラケットは基本的にこの種類になります。

この反発力が高いラケットは前述した通りボールとラケットの接している時間が非常に短くなりやすいため安定感に欠けます。そのためこの反発力を抑えることがミスを減らすことに繋がるのです。反対に木材だけで構成される合板はそもそも球持ちが長くなるため安定感が高くなります。

このようにラケットの高反発、低反発を例に説明しましたがラケットの問題だけでなく「ボールを長く持つ」ことを意識することにより反発力を抑えることが可能になりますので、それに伴いミスも減ります。特にレシーブをする時には重要になります。このように反発力を抑えることがミスを減らす第一歩です。ボールをラバーにくっつけてゆっくりながーくボールを持って反発を抑えてミスを減らしましょう。

2、弧線を描く

この図の①と②のボールはどちらが良いボールでしょうか。
答えは①になります。①の理由は単純に卓球は低いボールを送ることが基本になるからです。(緩急の観点からすると高いボールも必要ですがここでは通常では?ということで考えます。)
理想は①のような低いボールですが、低いボールというのは直線的なボールになりやすい為ミスをするリスクが高くなります。ミスを減らすという観点からすると②のボールの軌道に近い方がミスは少なくなります。②の軌道で重要なのはボールの高さが高いということではなく弧を描いているということです。山をイメージすればよいでしょうか。低いボールでも山の軌道はでますが②の方が容易に実行することができます。

弧を描くにあたり覚えておいてほしいことがあります。例外もありますがAとBの角度はおおよそ一緒になります。昔、理科で習った入射角と反射角のようなイメージです。この軌道の作り方ができるかできないかでミスの量が多くなるか少なるか決まります。基本的な考えとしてはネットの真上に頂点が来るように山を作ると安定して入ります。しかしミスが多い選手はこの山の作り方がネットの真上で頂点ではない場合は多くあります。頂点の作り方の問題だけであれば修正が効きますがそもそも弧を描かずスマッシュ系の直線的なボールを打つ選手はミスの多い典型的な例になります。この弧を描きやすくするためにボールを長く持つ必要があるのです。本編ではドライブ性のボールについて書きましたがツッツキやストップなどのレシーブ技術にも同じようなことが言えますのでミスが多いと感じる選手、安定感が欲しい選手は意識して取組んでみましょう。

【参考:トップ選手のボールの軌道】
トップ選手になってくるとこの山の作り方が相手のコート上になり尚且つAとBの角度が同じでなくなってきます。というのも猛烈な回転をかけることにより「ボールが落ちる」という現象がおきるからです。頂点が相手のコート上にある為トップ選手のボールは台の深い所に入る傾向があります。卓球はボールが速い・遅い、回転が多い・少ない、などの要素以外に浅い・深いというのが大変重要な要素になります。

ミスを減らすシリーズ第2回は「打つボールを選択する」です。


【ブログ/練習方法について】
『ミスを減らす』 2、打つボールを選択する
続けないラリー練習
フットワークで意識すること②力を抜く
メニューの組み立て方(指導目安:中学生)
メニューの組み立て方(指導目安:小学生)
フットワークで意識すること①蹴る・止まる
初心者が試合で勝ち、強くなる為にすべきこと
練習の意図を伝える


「勝ちこだわる」
をコンセプトに指導しております。→指導プラン
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